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BD8002

Specifications
製品情報
報道資料

メーカー希望小売価格
¥336,000(税込)




marantzからハイエンドAVユーザー待望のBlue-ray Discプレーヤー”BD8002”が発売されました。6月27日に当店の店頭にも入荷、早速展示しました。

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下の写真は6月12日、13日に販売店向けにマランツの恵比寿ショールームで催された新製品内覧会の模様。ラック上段がBD8002です。中心に写っているのが同時に発表されたAVプリアンプ"AV8003"です。左手の8chパワーアンプ"MM8003"組み合わせでデモンストレーションを行っていました。


First Impression/第一印象
外観・概要
筐体は精悍なブラック仕上げ。従来は、一部の製品にブラックモデルがラインアップされていたものの、マランツと言えばゴールドでしたが、このモデル以降はホームシアター向けの機器はブラックになるとのことです。テレビ周りの機材もブラック、シルバーが主流になりつつありますから自然な流れと言えるでしょう。さらに光沢のないヘアラインと梨地仕上げであり、プロジェクターを使用する際に目立たないこともメリットと言えるでしょう。ゴールドやシルバーの製品は照明を落としても意外と気になるものです。

オーディオ専業メーカーとしてはDENONに次ぐ2番手でのBDプレーヤーの投入となりました。もっと安価なBD/HDDレコーダーやBDプレーヤーは既に市場に存在しますが、やはりクォリティ志向のホームシアターにおいてはもっとグレードの高い専用機の登場が待望されていました。CDやSACD、さらにDVDでも実証されたように「信号がデジタルだからクォリティに差が出ない」という考えは誤りであり、BDプレーヤーでも確実にパフォーマンスの差が存在します。それが特に顕著にみられるのが音質の差。家電メーカー製の軽くて薄いBD/HDDレコーダーはやはり情報量が少なく、音が薄く感じるものです。それに対してオーディオ機器と同じ方法論で設計されたBD8002は音の厚み、情報量、空間再現力などレコーダーや安価なプレーヤーとは比較にならない実力を備えています。耳の良い人であればこの違いに気付かれるでしょう。画質においても専用機の優位は揺るぎません。テレビ放送のエアチェックにはレコーダーの画質でも問題ありませんが、BDの画質、情報を最大限に引き出し、作品の魅力を堪能するためにはレコーダーでは力不足と言わざるを得ません。”EARTH”や”夜桜”といった高画質なソフトで見比べてみて下さい。

機能面ではHDMI1.3に完全対応。ロスレス圧縮フォーマットである”DTS-HD Master Audio”、”Dolby True HD”に対応しています。これらのロスレス信号は圧縮された状態で記録されていますが、デコード時に損失なしで元のPCM信号に復元することが可能です。つまり容量を節約しながらも音質を犠牲にしないフォーマットなのです。DVDからBDメディアが変わり、記録容量は5倍以上になりましたが、画質をより高めるためには少しでも多くの容量を映像データに充てる必要があります。そのためには音声データの容量は可能な限り小さいことが望まれるわけです。

上記のロスレス音声はもちろん”Dolby Digital Plus”や”DTS-HD High Resolution Audio”といったロッシー(損失あり)ながらもDVDの時代からは飛躍的に音質が向上したフォーマットにも対応しています。これらの音声をHDMI端子からビットストリーム出力し、最新のデコーダーを搭載したAVアンプに伝送することが可能です。この場合アンプとプレーヤー間はHDMIケーブル1本という非常にシンプルな接続となります。

しかしながらゴトウではBD8002とAVアンプとの音声の伝送にはHDMIではなく、6本(5.1ch)または8本(7.1ch)のアナログRCAケーブルによる接続を推奨します。なぜならば、HDMIという規格には音声信号にジッターが多いという問題があるからです。もっと分かりやすくいえば”HDMIは音が悪い”ということです。7月発売のAV8003ではアンプ側でPLL回路を用いてリクロックを行い、ジッターを低減する機能が搭載されておりかなりの改善がなされているように感じましたが、それでもまだアナログ接続には及ばないという印象でした。もちろんHDMIであってもアナログであってもケーブルによって音質に大きな影響が出ることは言うまでもないでしょう。ケーブルが増える分コストはかかりますが、高性能なDSPを搭載したBD8002だからこそできる高品位な7.1chアナログ出力を是非活用したいところです。また、アナログ7.1chを装備することで最新の音声フォーマットのデコードに対応しないAVアンプでも十二分にロスレス音声を楽しむことができるのです。さらにAVアンプではなく、アナログのマルチチャンネルアンプやマランツのプリメインアンプを3台使用したさらに高品位なオーディオ再生も可能となります。いずれの場合も映像はもちろんHDMIから出力して下さい。

映像面では最近のトレンドである1080/24p出力に対応。1080/24p入力、表示に対応したディスプレイを用いると、秒間24コマで撮影される映画(フィルムソース)を変換なしに再生することでフィルムの持つ質感を繊細に表現することができます。

スケーリング、i/p変換にはSilicon Optixの”REALTA”を採用。フル10bit処理による高精度なスケーリング、ピクセル単位の正確なi/p変換を行います。これらはBDの再生はもちろんDVD再生時にも大きな威力を発揮、従来のDVD再生を超えるハイクオリティな映像を実現しています。輪郭補正も高精度な10bit演算処理で行いリンギングノイズを抑えた滑らかな映像を実現。

297MHz/12bitアナログデバイセズ製のビデオDACを採用。微少レベルの映像信号の再現性が高く、原画像に忠実な高精細映像を再現します。NSV(ノイズ・シェープド・ビデオ)技術によりノイズを大幅に改善。コンポーネント出力にはRCA出力が1系統、さらにBNC出力を1系統備えていますのでHDMI入力を持たないプロジェクターやディスプレイをお使いの方にもお奨めできます。

メカモジュールは高精度な読み取り精度を保障するオリジナル設計。防磁、防塵、防振、遮音に優れた独自開発メカです。大きなコストのかかるBDメカモジュールの開発は小規模なメーカーでは不可能ですし、大メーカーは絶対的な性能よりもコストを優先しがちで音質や画質は軽視されがちです。今やマランツのような規模のオーディオメーカーは貴重な存在と言えますね。

ディファレンシャル駆動の高精度192kHz/24bit D/Aコンバーターをステレオ再生用に1個、マルチch再生用に4個、それぞれ独立した回路として搭載しています。アナログ出力へのこだわりもオーディオ専業メーカーならではと言えるでしょう。

音質・画質
発表会では短い時間ながら充実した視聴ができました。ソフトはセリーヌ・ディオンの”Live in Las Vegas: A New Day”、”Legends Of Jazz With Ramsey Lewis”、 ”Enemy Line”、Queenの”Rock Montreal”。スピーカーはB&Wの802D、803S、HTM2D、ASW855、プロジェクターはVP-15S1でした。

映像、音声ともに力強さが非常に印象的でした。フルHDならではの情報量の多さ、精細感は特筆に価しますがそれ以上に映像の持つ力強さに目を奪われてしまいました。特にセリーヌ・ディオンのライヴは圧巻。ライトに照らされたハイライト部分と影のコントラストの高さは今までに経験したことがないほど。それでいて階調は維持しており、ハイライト側、ダーク側ともに粘りの感じられる映像です。フルハイビジョンの実力を存分に引き出してくれる稀有なプレーヤーと言えるでしょう。矢沢ではありませんが、フルハイビジョンはレコーダーで見ていてはもったいないですね。

音声に関してもBDプレーヤーとして最高の評価を与えられるものです。映像回路、デジタル回路を内部に抱えるビデオプレーヤーである以上、”オーディオ専用機に匹敵する”とまで言ってしまうのは褒め言葉が過ぎるというものでしょう。しかしながらこれまでに存在したどのビデオプレーヤーよりも優れた音質を有すると言うことはできます。スピーカーやアンプの優秀さもありますが、5.1ch配置でしたが、スピーカーの音のつなぎ目を感じさせず、濃密な包囲感、スムーズな音像の移動感を実現していました。そしてさらに安価なビデオプレーヤーにありがちな腰の高い軽めの音ではなく、しっかりと腰の据わったパワフルなサウンドでもあります。低域がただ厚いだけでは鈍い傾向になりますが、BD8002はそれに加えて瞬発力があり、全域に渡るスピードの速さも兼ね備えています。エネミーラインの地雷原のシーンやクイーンのライヴを聴いてみるとそれがよく分かるでしょう。

これだけ書くと褒めすぎのような気もしますが、Blue-Ray Discのプレーヤーとして最高の音質、画質を持つものであることは疑いがありません。敢えて苦言を呈するならばディスクの認識、読み込みはもっと高速化して欲しいところです。体感ではおよそ30秒といったところかと思いますが、希望としてはトレイが閉じてから10〜15秒程度で再生できるようになればと思います。
Impression/お客様の評価
募集中


Technical Specifications/仕様
信号形式 NTSC
対応ディスク/対応メモリーカード BDビデオ 12cm / 8cm 片面1層、片面2層
DVDビデオ 12cm / 8cm 片面1層、片面2層
12cm / 8cm 両面2層(片面1層)
BD-R 12cm / 8cm 片面1層、片面2層
BD-RE 12cm / 8cm 片面1層、片面2層
DVD-R 12cm / 8cm 片面1層、片面2層
DVD-RW 12cm / 8cm 片面1層
音楽用CD(CD-DA) 12cm / 8cmディスク
CD-R/-RW 12cm / 8cmディスク
メモリーカード SDカード / SDHCカード /miniSDカード / microSDカード
S映像出力 Y出力レベル 1Vp-p (75ohms)
C出力レベル 0.286Vp-p
出力端子 S端子1系統
映像出力 出力レベル 1Vp-p (75ohms)
出力端子 ピンジャック1系統
色差映像出力 Y出力レベル 1Vp-p (75Ω)
PB/CB、PR/CR出力レベル 0.7Vp-p (75Ω)
出力端子 BNC端子1系統/ピンジャック1系統
HDMI出力 出力端子 19ピンHDMI端子1系統
HDMI Ver. 1.3a (DeepColor、DolbyDigitalPlus、Dolby TrueHD、DTS-HD対応)
アナログ
音声出力
出力レベル 2Vrms (10kΩ)  
2チャンネル(L/R) 出力端子 ピンジャック1系統
7.1チャンネル
(FL/FR/C/SL/SR/SW/SBL/SBR)
出力端子 ピンジャック1系統
音声出力特性 周波数特性 BD
(マルチリニアPCM)
4Hz〜22kHz
(48kHzサンプリング)
4Hz〜44kHz
(96kHzサンプリング)
4Hz〜88kHz
(192kHzサンプリング)
DVD
(マルチリニアPCM)
4Hz〜22kHz
(48kHzサンプリング)
4Hz〜44kHz
(96kHzサンプリング)
音楽用CD 4Hz〜20kHz
S/N比 125dB
全高調波歪率 1kHz 0.0008%
ダイナミックレンジ 110dB
デジタル音声出力 出力端子 光1系統/同軸端子1系統
電源電圧 AC100V 50/60Hz
最大消費電力
(電気用品安全法)
  65W
スタンバイ時 約0.8W
最大外形寸法 440mm
高さ 140 mm
奥行き 402 mm
質量 10.5 kg
付属品 電源コード、リモコン(RC002BD)、乾電池、映像コード(約1.5m)、音声コード(約1.5m)